

数多い世界のIT イベントの中で、2001 年にスタートしたUML Forum/Tokyo は、ユニークな位置を占めてきました。製品や技術そのものではなく、それを扱う開発技術者に対するハイレベルの情報提供を優先してきたという点です。いたずらに規模を追求せず、流行を追わず、技術者が必要とする「使える技術」にフォーカスした姿勢は、3年を経てほぼ定着してきたといえるでしょう。今日では主流として評価されているMDA(モデル駆動アーキテクチャ)の誕生と展開、UML 2.0 仕様の形成と採択といった歴史的な出来事を、このイベントが適確にフォローしてきたことは、私たちの誇りとすることです。
この3 年間、UMLは標準的な設計記法としての地位を確立しました。世界中の様々な業界で、スタンダードなビジネスプロセスがUML で表記されています。UMLのモデルがたんなる絵ではなく、実行可能なものであることも知られるようになってきました。人々の生命や財産を預かり、社会基盤を構成する高品質なソフトウェアについては、UMLによる正確な設計記述が絶対に不可欠であるという認識も定着しつつあります。それでは、2004 年はUML にとってどのような年になろうとしているのでしょうか。
確実に言えることは、新世代のツールによってUML がこれまで以上に使い易くなり、ソフトウェアの生産性と品質に決定的な役割を果たすようになるということです。それによって、「使い方」がさらに問題になることは言うまでもありません。UMLは独立した技術ではなく、過去現在の様々なレベルの技術やノウハウを、位相を超えて統合するための標準です。それだけに設計技術、実装技術との関連でのUMLの展開が問題になるでしょう。UML Forum/Tokyo は、まちがいなくUML の新しい方向を示す重要なイベントとなると思われます。UML Forumの重要な機能の一つは、技術者の交流ということです。03に続き、業種別のアーキテクチャと実装事例が取り上げられます。とくに組込システム分野でのUML利用においては、日本から世界に誇れる実装事例が発表されるものと期待されます。
過去3 回を経て、世界の著名なメソドロジスト、内外の一流アーキテクト、ツールベンダー、ソリューションベンダー、サービスベンダーが最大規模で結集したUMLForum/Tokyo は、国際的にもユニークなイベントとして定着してきました。2004 年は、「UML 元年」というべき2003 年に続き、日本におけるUMLの展開を左右する最も重要な年となろうとしています。本イベントへの皆様の積極的なご協力・ご参加をお願いいたします。
2003 年12 月9 日
OMG 会長兼CEO リチャード・マーク・ソーリー
オブジェクトテクノロジー研究所/OMG 日本代表鎌田博樹
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