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  OMGご案内資料   OMGメンバーシップ


 OMGは1989年、技術的・空間的に分散するアプリケーションの協調運用のための標準を開発することを目的に設立されたソフトウェア標準化コンソーシアム(NPO)です。米国東海岸のボストン近郊のニーダムに本部があり、日・英・独・伯の4ヵ国に代表を置いています。会員は全世界に600あまりで、民間の標準化団体としては最大級。ソフトウェアベンダーの他、ユーザー、政府機関、大学・研究機関が参加しています(日本からも20あまりの企業・団体が参加)。
 これまで分散ミドルウェアの標準プロトコルであるCORBA (1991〜)、モデリングの標準表記法UML (1997〜)をはじめ、それらを基盤とする標準体系(OMA-MDA)から、100以上の仕様を送り出してきました。UMLなどの標準はISOでも採用されています。
 OMGの最大の特徴は、設立当初から、有力なユーザー企業、政府機関がメンバーとして参加していることでしょう。OMGの活動は当初から、金融、製造、医療、政府、航空宇宙など産業界の具体的ニーズを反映することで、特定分野の技術標準の開発・普及というよりは、つねに「ユーザーの問題解決」を優先しつつ、アプローチを変えながら発展してきました。1990年代には主としてCORBAミドルウェアで知られてきたOMGが、最近ではUMLやMDAなどで登場することが多いのは、そうしたユニークな性格によるものです。

 OMGが世に知られるようになったのは、CORBA 1.0 (1991年)が最初です。これは異質な実装環境の間でのアプリケーション間通信を実現する、分散ミドルウェアのアーキテクチャとインタフェースを規定したもので、その拡張性の高さから、コンピュータばかりでなく、交換機や組込みシステムに応用され、大きな成功を収めました。大小多数のベンダーから実装製品が提供されましたが、それらはターゲットとする市場に対応した独自の特徴を持ちながら相互運用性を損なっていないという点で、標準化の成功例といえるものです。
 1997年、OMGはUMLを採択しましたが、これはオブジェクト指向分析/設計を前提にしたシステム表記法で、それまでの分散ミドルウェアから独立した初めての標準でした。UMLは、それまでのオブジェクト設計表記法の乱立を統一したもので、開発環境における相互運用性、モデルからコードへの変換といった、ソフトウェア工学の年来の課題の解決への歩みを加速しました。
 2000年、モデル表記法とミドルウェア標準という2系列の標準を統合し、それまでのミドルウェア・ベースの体系を転換することになるMDA(モデル駆動アーキテクチャ)が提案され、最終的に2001年3月に採択されました。これはUML以外の非オブジェクト系のモデルも統合しうるMOFを基底的な仕様とし、特定プラットフォームに依存しないモデル(PIM)を、ミドルウェアも含めてプラットフォームを前提としたモデル(PSM)に変換し、最終的にコードに変換する、モデル駆動開発・ライフサイクル管理を前提としたアーキテクチャです。
 UMLを使ったモデル駆動というアプローチは、金融決済(ISO20022)やコマース(ebXML, UN/CEFACT)、地理情報システム(ISO19100)など様々な分野の標準の中でも使われています。OMGはISO/IECをはじめとする公的な標準化機関、W3CやOASIS、UN/CEFACT、TMF、HL7などの標準化コンソーシアム、主要なオープンソースプロジェクトのほとんどと協調関係にあり、仕様の共通化や重複の回避、変換性の確保などに務めています。

 OMGの標準技術は、すべてメンバー企業によって提案、合意、仕様化されています。
 OMGの機構は、Board of Directors (BoD、理事会)のもとに3つの組織、Architecture Board (AB、アーキテクチャ評議会)、Platform Technology Committee (PTC、プラットフォーム技術委員会)、Domain Technology Committee (DTC、ドメイン技術委員会)が置かれ、それぞれ提案/仕様の整合性審査、プラットフォーム技術標準の策定、ドメイン技術の策定を担当しています。これらの組織の下で、Task Force (TF、タスクフォース)、Special Interest Group (SIG)、Sub Committee (SC、小委員会)が、対象技術の性格によって具体的な技術を担当しています。
 PTCでは、分析設計、ミドルウェア、リアルタイム/組込み、レガシー移行などのTFが、DTCではビジネスモデリング、C4I(軍事)、金融、医療、製造、宇宙航空、生命科学、ソフトウェア無線、運輸、ロボット、電子政府、規制遵守などに関するTFやSIGが活動しています。

 日本におけるOMGの活動は古く、日本で開催されたTC Meeting(技術委員会総会)も、1990年以来5回を数えます。1992年より2007年8月まで日本代表を設置し、鎌田博樹がその責を負い、OMG技術の日本での普及、日本のOMGメンバーへの支援、日本からのOMG活動への参加促進を行ってきました。現在は、オブジェクトテクノロジー研究所(代表・鎌田博樹、本社東京)がOMGの日本語情報をWebサイトで提供しています。
 OMGの標準化活動の重点は、CORBAやUMLなど、すでに成熟期に入ったプラットフォーム技術よりは、SOAやBPM、そして組込みシステムやシステム工学を含む産業・用途別(ドメイン)の標準に移行しています。OMGは、ソフトウェアはITだけのものではないという認識を当初から持っており、過去10年にわたって、分野別標準に力を入れてきました。日本でも、ようやくそうしたOMGの役割が認知され始めており、バイオ、ロボットなどでの活動には、日本のメンバーが大きな役割を果たしています。

 OMGの活動は、様々なシステムの協調運用のための標準づくりと、そうした標準を普及させる活動の2つに分かれます。OMGの活動は、OMGの憲法ともいえるPolicies & Procedures (P&P)に則って展開されており、多岐にわたる活動の整合性を確保するためにアーキテクチャ理事会(Architecture Board)が活動しています。
5.1. 標準化
 OMGの標準技術分類では、特定の産業・用途分野のための技術標準と、分野を特定しない汎用的な技術標準に大別し、後者を「プラットフォーム技術」と称してプラットフォーム技術委員会(PTC)の扱い、前者を「ドメイン技術」と称してドメイン技術委員会(DTC)の扱いにしています。しかし、組込み関連標準やビジネスプロセス関係標準など、2分類だけでは理解しにくいジャンルも多くなっており、ここでは、以下の4分類を使って解説します。
 ※ 詳細はこちら >>OMG標準技術の基礎解説

<A. プラットフォーム技術>

  • A-1. モデリング関連標準:MDA、UML/MOF/XMI、SysML、CWM、etc.
  • A-2. 分散オブジェクト関連標準:CORBA/IDL/IIOP/CORBAservices
  • A-3. MDA支援環境:マイグレーション、テスティング、開発プロセス、etc.
<B. ビジネスモデリング標準>
  • ビジネスモデル表記法、ビジネス語彙、etc.
<C. 組込み/リアルタイム技術標準>
  • CORBA/e、ETモデリング、etc.
<D. ドメイン標準>
  • 製造、金融、ロボット、通信、医療、政府、宇宙、軍事、etc.

5.2. 普及促進
 オープンな標準技術を普及促進するために、OMGでは様々なプロジェクトやプログラムを行っています。これらは、プロジェクトごとに企業とパートナー契約を締結して実施されます。現在、以下のようなものがあります。
  • 1) OMGプロジェクト:MDA Fast Start、ORCA/GRID
  • 2) OMG技術普及プログラム:OCUP、OCRES
  • 3) UML 2.0準拠ツール認証

OMG についてのお問い合わせ全般は下記までお願いします。
Email:info [at] otij.org [担当:鎌田]

OMG参加のメリット


OMGの商標とその利用